当院で抜歯後、1年経過して来院した患者さん。 北秋田市 能代市 大館市|ブログ|患者さんに寄り添ったインプラント治療なら能代にあるよつじ歯科・インプラント矯正歯科クリニック

0185-55-0061 CONTACT TEL MENU
ブログ BLOG

当院で抜歯後、1年経過して来院した患者さん。 北秋田市 能代市 大館市

ある患者さんが当院で抜歯の後1年経過して歯列矯正をすると決めた話です。


数日前に医院に電話で次のような問い合わせがありました。

『よつじ歯科医院で1年ほど前に抜歯したのだけど、抜いたところの後ろの歯が前に倒れてきた。抜歯した時は先生に抜いたところは入れ歯か、ブリッジか、インプラントが方法としてあると言われたが自分としてはインプラントに抵抗がある。どうしたらよいか相談したい、』というものでした。

診察の予約が入り、再初診の当日の事です。患者さんの口の中とパノラマX線写真を診て私はその患者さんを思い出しました。特徴ある歯並びでしたから、憶えていました。抜歯してあったのは下顎左右6番と左上6番でした。初診でいらしたときはその歯は残根状態でした。

再初診の相談時に私は次のように説明しました。『ブリッジ、入れ歯、インプラント何もしない、の三通り方法があります。』

すると患者さんから奥歯だけの矯正はできないかと訊かれました。

『あ!しまった。その方法があった。』私は心のなかで、叫びました。

私は、その方法があったと失念を詫びて、矯正について説明しました。すると即座に『じゃあそれで』と決まりました。

以上の経緯に関して、私が注目したのは以下の3つです。

   患者さんが抜歯をして一年後に再び来院した事実。

   インプラントに抵抗があるので他の方法がないか相談したいと申し出た事実。

   相談時に患者側から奥歯だけ矯正できないかと言われた事実。

以上の3点に関して解説します。

1年して来院して下さったのは何故か?

一つは患者さんが医院に対し悪い印象を持たなかったからです。

この原稿を書いて思い出しました。この患者が1年前に初診で来院した際に抜歯後の選択肢としてブリッジ、インプラント、入れ歯、矯正、何もしない、の4通りを提示していました。治療法として多くの選択肢を提示したのでした。

 患者さんが医院に対して悪印象を持たなくするには、医院が実行すべき沢山の項目が挙げられます。(ここでは割愛します)それをクリアしたうえで

 治療法として多くの選択肢を提示して、それぞれの特徴メリット、デメリットを説明していたのです。


 ところが、同業者の犯しがちなミスとして、「インプラントが一番良いです。」「インプラントがお勧めです」と言ってしまう事があるのです。このように言ってしまうのは患者さんの為を思うと、インプラントが最善の方法である、という思いがあるからです。でもこれは患者さんからすれば余計なお世話です。『どれがベストかは私が決めることだ。』このように思っている患者は沢山います。患者さんそれぞれ考えが違います。経済的事情も違うから判断する基準が人それぞれ違うのです。


「おすすめは何ですか?」と訊かれたら、もう一度、それぞれの治療法に関しての説明をします。そして「患者さんが良いと思う物が一番良いのです。」と答えます。お勧めはなんですかと訊くのは自分で判断ができないからです。高額な商品を他人に訊いて、相手が勧めた商品を『じゃあそれで』、なんて言って選びません。この場合医院のお勧めを説明するだけお互い時間の無駄です。高額な商品を購入するのは自分が欲しくなった時だけです。

ですから抜歯の後の治療法を決めて頂く為に、判断するための情報提供をして資料を渡すだけで良いのです。


 インプラントに抵抗があるので何か方法がないかと相談を申し出た事実。

1年経過してこのように相談するのは患者自身が問題を切実にとらえており、問題の解決を図りたいと考えているからです。抜歯後に抜歯した部位を放置しておくとどうなるかを患者に説明してありました。すると、1年経過し、予告した通り抜歯部位の後ろの歯が前に倒れてきたことでこのまま放置すると倒れた歯が無くなると心配になったからです。放置しておくとどのようになるかの説明が大切であることが分かります。

   

 1年後の再来院の際の相談時ではすでに患者が矯正という選択肢を選びかけていたかやろうと決心していたと断言できます。抜歯の後は、治療法として選択肢をできるだけ多数提示しそれについて解説をして、資料を渡すべきです。その上で患者に選んでもらうという姿勢が言葉だけでなく態度に出ていることが大切です。選ぶのは患者さんです。私は情報提供するだけですよというオーラが出るくらいが理想だと捉えています。



 

最新記事

カテゴリー

月別アーカイブ