矯正症例 140 AngleⅠ級上下顎前突、舌側矯正,口ゴボ,裏側矯正
治療開始年齢29歳3か月、治療期間3年3か月、抜歯部位:上下顎左右4番、下顎左右8番、上顎右側8番、治療費総額¥1,580,000(税込み)



口蓋正中部にアンカースクリュー除去の跡があることでわかる通り、この症例では口蓋に装置を装着しています。舌側矯正ではどうしても上顎前歯部にトルクを加えるのが難しいので今まで他の症例で様々な方法を試した上で、口蓋側の装置に落ち着きました。誤解されないように説明を加えるます。試すと言っても、それは厚労省から認可されている材料、機器を用いていますし、適切な適用をしています。実験をしているのではありません。今回の症例では薬事法認可のビートルの名称がある口蓋の装置を用いました。
舌側矯正は歯科の世界では歴史の浅い分野ですが、この20年でものすごく進歩しています。以前にも書きましたが、歯科矯正学に於いては1970年代に診断面がほぼ完結しています。で、遅れていたハード面の進歩は、この20年です。今まさに改良が進行中の分野です。自分の能力には限界がありますので、自分では対応できないところは優れた先生方の改良を参考に対応していくこととなります。ですから、常に情報に触れている必要があります。そうすると、夥しい情報があふれている現代では怪しい情報も多いので、どの情報が必要かと気づける能力と正しい情報を見抜く力量が要求されます。これはこの仕事に限らず全ての現代人に要求されていますね。


歯列矯正には以下のリスクを伴う場合があります。
1最初は矯正装置による不快感、痛み等があります。数日間~1、2 週間で慣れることが多いです。
- 2歯の動き方には個人差があります。そのため、予想された治療期間が延長する可能性があります。
- 3装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院等、矯正治療には患者さんの協力が非常に重要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。
- 4治療中は、装置が付いているため歯が磨きにくくなります。むし歯や歯周病のリスクが高まりますので、丁寧に磨いたり、定期的なメンテナンスを受けたりすることが重要です。また、歯が動くと隠れていたむし歯が見えるようになることもあります。
- 5歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることがあります。また、歯ぐきがやせて下がることがあります。ブラックトライアングルの出現があり得ます。
- 6ごくまれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
- 7ごくまれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。
- 8治療途中に金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
- 9治療中に「顎関節で音が鳴る、あごが痛い、口が開けにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
- 10様々な問題により、当初予定した治療計画を変更する可能性があります。
- 11歯の形を修正したり、咬み合わせの微調整を行ったりする可能性があります。
- 12矯正装置を誤飲する可能性があります。
- 13装置を外す時に、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
- 14装置が外れた後、保定装置を指示通り使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
- 15装置が外れた後、現在の咬み合わせに合った状態のかぶせ物(補綴物)やむし歯の治療(修復物)などをやりなおす可能性があります。
- 16あごの成長発育によりかみ合わせや歯並びが変化する可能性があります。
- 17治療後に親知らずが生えて、凸凹が生じる可能性があります。加齢や歯周病等により歯を支えている骨がやせるとかみ合わせや歯並びが変化することがあります。その場合、再治療等が必要になることがあります。
- 18矯正歯科治療は、一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。
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