虫歯治療 甘いもので歯が凍みる。
虫歯治療の話
虫歯の治療で世界中で広く普及しているレジン充填に関してのお話です。
以下に関してお話しします。
レジン充填の話
レジン充填の際の注意点
お伝えしたいこと
甘いもので凍みる
レジン充填の話
虫歯(歯質から無機イオンが流れ出たものでレントゲンで確認できるもの)は齲窩(歯に空いた小さな穴)が確認できないものは大きくならない可能性がありますし、象牙質に達しても大きくならないものもあります。そこで予防に力をおいている歯科医院では虫歯に対しての治療方針として以下のようにしています。 小さな虫歯は経過を観てエナメル質齲蝕は手を加えません。齲窩ができても大きくならないものもあります。象牙質う蝕が進行中(活動性の齲蝕)と判断されるものは虫歯の治療をします。(どのようにして活動性、非活動性を判断するかは別の機会に解説します。)
その際治療法の第一候補としてレジン充填を検討します。
レジン充填とは、虫歯を取り除いた後、歯に空い穴にボンディング材を塗布して所定時間経過ののち光硬化させて、その後レジンを詰めて光で硬化させます。ボンディング材を使うのはレジンそのものは歯とくっつかない性質があるからです。
つまりボンディング材は歯と接着し、さらにレジンとも接着する性質があるのです。ボンディング材は歯とレジンを繋ぐものになります。
レジン充填の注意点
この時の注意はレジンを詰める虫歯を取り除いた穴(形成窩)をよく乾燥させることです。どうしてだと思います?
エナメル質は水分が12(重量%)%も含まれているのです。象牙質においては25%です。エナメル質象牙質とも意外と水分が多いという印象を持ちませんか?
ですからよく乾燥させないと接着させる部分に水分が残り接着が不完全になります。さらによく乾燥させた形成窩にボンディング材を塗布してある程度の時間を経過してから硬化させないと接着が不良となります。つまりエナメル質象牙質にボンディング材を浸透させるにはある程度時間が必要ということです。
お伝えしたいこと
上記のボンディング材の使い方は使用説明著に書いてあります。説明書の指示の理由を知らないで説明書通りやるのと理由を知ってやるのでは、結果に違いが出てくる可能性があります。
理由を知らない場合は、仕事がルーティンとなった時に、端折ってしまう危険があります。乾燥が足りなかったり、ボンディング材が象牙質に浸潤するまでの時間を短縮したりです。そうすると接着不良が起こります。接着不良が起きると2次カリエスの危険性が高まります。
ブラケットを歯面に接着させる際、ボンディング材を塗布する前に歯面をよく乾燥させると使用説明書に書いてあります。エナメル質に12%の水分があるからです。
甘いもので凍みる
甘いもので凍みると訴える患者さんがいます。歯肉退縮で歯根面が口腔内に露出した場合、根面に糖分が接触した場合浸透圧で象牙細管内の象牙細管液が糖分に吸いあげられて凍みると感じます。エナメル質に糖分が接触しても象牙質と同様の事が起こりえます。歯髄(歯の神経)が過敏になっている場合がそれに該当します。歯の神経が過敏になる場合とは新たに口腔内に新たな歯根露出が起こった場合以外に、象牙質齲蝕が活動性である場合、歯に外傷がある場合、などです。
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