セラミック矯正をお勧めしない理由 セラミック矯正して後悔|ブログ|患者さんに寄り添ったインプラント治療なら能代にあるよつじ歯科・インプラント矯正歯科クリニック

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セラミック矯正をお勧めしない理由 セラミック矯正して後悔

セラミック矯正、ジルコニア矯正と銘打って、歯列不正を治すと称して、歯を削ってセラミッククラウン、ジルコニアクラウンを被せる歯科医師達が存在します。そしてその提案を受け入れる患者さんが存在します。
このやり方(治療法とは言えません)を選択しない方が良いというお話です。

前書き

稀に、歯列不正を削って被せて治したいという方が当院を訪れます。ネットでセラミック矯正の記事を読んだ方がセラミック矯正を希望して当院を来院するのです。
セラミック矯正を勧めている歯医者はメリットのみ強調しています。デメリットも解説してほしいところですね。

とある歯科医院のHPを見ると、セラミック矯正の良いこととはセラミックで丈夫できれいな歯と綺麗な歯並びを短期間で手に入れられる。悪いことは歯によくありません。とだけかいてあって、そのメリットとデメリットをよく考えたうえで選んでくれと書いてありました。デメリットについてもっと書くことがある筈なのに書いてありませんでした。
歯並びを治すのは歯列矯正が正しい治療法です。ですから削って治す方法を薦める歯科医師は歯列矯正をできない歯科医師であるということです。

セラミック矯正をお勧めしない理由を以下に挙げます

①健康な歯を削ることは歯に悪い、歯の寿命を縮めることになりかねない
②歯列不正を削ってセラミックを被せることで歯が折れて(割れて)抜歯になることがある
③セラミック矯正をして後悔している患者が相当数存在する。
以上3点について解説します。

①健康な歯を削ることは歯に悪い、歯の寿命を縮めることになりかねない
これはこのブログに限らず、ネット上の記事で沢山出ています。
ご存知の方も沢山いると思うのですが、大切な事なのでまた書きます。

セラミック矯正をお勧めしない理由 セラミック矯正して後悔
セラミック矯正をお勧めしない理由 セラミック矯正して後悔

 上の写真は2次カリエスの写真です。銀歯の縁から虫歯ができて銀歯の下で虫歯になっていました。この写真の様に被せ物の縁から虫歯になることを2次カリエスと言います。


 歯をセラミックで被せたから2度と虫歯にならないという保証はありません。虫歯でもない歯を削って被せることは2次カリエスになる危険があります。また、セラミック矯正を希望する方のほぼすべての方に当てはまることですが、歯は被せる為に神経を取る(抜髄)処置が必要になります。神経を取ってあれば、虫歯に対する抵抗性が落ちますし、2次カリエスになった場合、凍みる、痛いといった症状がありません。
したがって、抜髄した歯にセラミックを被せた場合、2次カリエスになっても症状がありません。しかも、虫歯は進行し大きな虫歯となって歯がぐらつくとか、何かしら症状が出てからの歯科医院受診となります。そのばあい抜歯が必要となるケースが多々あります。

セラミック矯正をお勧めしない理由 セラミック矯正して後悔
セラミック矯正をお勧めしない理由 セラミック矯正して後悔

②歯列不正を削ってセラミックを被せることで歯が折れて(割れて)抜歯になることがある

上の2枚の写真をご覧ください。一番上の写真は上顎右側中切歯の歯根にひびが入って土台ごとセラミッククラウンが外れかかっていた症例です。右側側切歯は2次カリエスでした。
2枚目の写真はセラミッククラウンを外したところです。
ひびが入っていった上顎右側中切歯は残せません。抜歯が必要でした。抜歯した後はインプラントが入りました。
右側側切歯は何とか残すことができました。ふたたびセラミッククラウンが入りました。
この写真の右側中切歯の様に神経をとって土台を入れてクラウンを被せた場合、強い力が加わると歯根が割れる危険性があります。

まして、歯列不正の歯を神経を取って被せ歯根の軸方向と被せ物の軸方向が違っていた場合、歯根に大きな力が加わり割れる危険性が高まります。
下の図がその説明です。前に出た歯を抜髄して土台を立ててセラミッククラウンを被せた場合を想定しています。斜線が土台です。クラウンに力が加わった場合歯頚部に大きな力が加わり割れます。当然です、テコの原理です。


セラミック矯正をお勧めしない理由 セラミック矯正して後悔

③セラミック矯正を後悔している患者が相当数存在する。


これはgoogleで検索してもYou Tubeで検索しても沢山出てくる話題です。セラミック矯正を検討している方は是非とも検索してください。
私がYoutubeで見た、ある経験談の粗筋は以下の通りです。

ある女性が20歳代前半でセラミック矯正をやったところ、わずか数年で歯がぐらついてきた。そこでセラミック矯正をやった歯科医院に見て貰ったところそこの院長がやたら不機嫌でした。そこへはもう行きたくないので他院で見て貰ったところ、ぐらついた歯は抜歯する必要があった。結局そこの歯科医院で下の歯が2本上を1本抜歯してもらった。抜歯になったので矯正して最後は歯を被せ直すことにした。このような結果になるのならば、最初から矯正すればよかった。そもそも歯並びを治すのは矯正で、セラミックで被せて歯並びの悪さを治すのは間違っている。セラミック矯正をした時は、歯列矯正は時間がかかるから面倒くさくて、早い方が良いと考え、セラミック矯正にしたのだった。よく考えず、調べずセラミック矯正をやったのは間違っていた、後悔している、皆さんも注意してください。と訴えていました。何とも気の毒なお嬢さんの体験談でした。

セラミック矯正をお考えの方は、やらない方が良いですよ。


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